cTraderは、2011年にSpotware Systems社が開発した短期売買（スキャルピングやデイトレード）の操作に特化した取引プラットフォームです。
トレーダーcTraderは使いにくい？
トレーダーMT4・MT5と違ってよくわからない
取引ツールとしてはMT4・MT5が主流なため、cTraderは「使いにくい」「よくわからない」といった意見があります。
cTraderのメリット・デメリットを理解すれば、本当に使いにくいのか？自分に合っているのか？がわかるはずです。
直感的な操作が可能な高機能ツールであるcTraderについて最新情報を詳しく紹介していきます。
cTraderとは
まずはcTraderの特徴を見ていきましょう。
- 基本機能
- 動作スピード
- MT4・MT5との互換性
- 対応業者
4つの観点で、cTraderがどんな取引プラットフォームなのか解説していきます。
基本機能
cTrader基本機能は以下の通りです。
- 注文機能（発注と決済）
- 入出金機能
- チャート機能
- 自動売買機能
- テクニカル分析機能
FX取引で必要となる入金から出金までの流れがcTraderひとつで完結できます。
動作スピード
cTraderは、動作スピードが早い取引プラットフォームです。
他プラットフォームよりも軽量のため、動作遅延がなくスムーズな操作ができます。
専用アプリを使わなくても、Web版ならHTML5に対応した初のウェブベースのプラットフォームなのでスムーズに取引可能です。
取引工程においては、むしろどのプラットフォームよりも「使いやすい」といえるでしょう。
MT4・MT5との違い
cTrader・MT4・MT5のそれぞれのプラットフォームの違いは以下の通りです。
| 項目 | cTrader | MT4 | MT5 |
|---|---|---|---|
| 注文方式 | ECN方式 | STP方式 ECN方式 | |
| 動作スピード | 早い | 普通 | やや早い |
| 約定スピード | 早い | 普通 | やや早い |
| 約定力 | リクオートなし | 場合によってリオクートあり | |
| 取引制限 | 一切なし | 業者によって制限あり | |
| 時間足 | 26種類 | 9種類 | 21種類 |
| 板情報 | 表示あり | 表示なし | 一部表示あり |
| 気配値ウィンドウ | あり | ||
| インジケーター数 | 67種類以上 | 31種類以上 | 40種類以上 |
| 外部インジケーター・EA数 | 少ない | 多い | 少ない |
| 対応業者数 | 少ない | 多い | 普通 |
MT4とMT5と比較すると、cTraderは約定スピードや動作速度が早くスキャルピングやデイトレードに向いています。
一方で対応業者や外部インジケーター数が少ないのが難点です。
cTraderとMT4・MT5には互換性がありません。
そのため取引プラットフォームを移行する場合は、板情報などの設定をし直す必要があります。
対応業者
cTraderが使える対応業者は以下の通りです。
- AXIORY
- Tradeview
- TradersTrust
cTrader対応の海外FX業者は、取引環境が優れている代わりに口座開設ボーナスや入金ボーナスを提供していません。
自己資金を充分に用意でき、スキャルピングやデイトレードでメイン取引したい方はcTrader対応業者を選びましょう。
cTraderのメリット
cTraderには以下のメリットがあります。
- 操作性が高くスムーズに注文できる
- 約定スピードが早い
- 板情報を確認できる
- 約定拒否や取引制限がない
- 日本語に対応している
- スマホから操作できる
- 経済指標カレンダーやニュースが確認できる
それぞれ解説していきます。
操作性が高くスムーズに注文できる
cTraderは、直感的な操作を可能にした取引プラットフォームです。
注文画面から簡単に注文・決済がスムーズに行えます。
ワンクリック注文・ワンクリック決済が可能で、PCやスマホから気軽にFX取引ができます。
さらに複数のポジションを一括で取引できるのもメリットです。
約定スピードが早い
cTraderは、約定スピードが早いです。
ECN方式を採用しているため、注文がFX業者を介さず直接市場へ反映されます。
そのため、操作性の高さと相まってワンクリックで瞬時に約定が完了します。
板情報を確認できる
cTraderは、相場状況の判断に役立つ板情報を確認できます。
トレーダーの売買タイミングを把握でき、相場の上昇や下降を見極めるのに最適なツールです。
相場分析に力を入れたいトレーダーにとって、板情報の表示は大きなメリットといえます。
約定拒否や取引制限がない
ECN方式を採用するcTraderは、約定拒否（リオクート）や取引制限がありません。
狙い通りの注文を通すことができ、スキャルピングなどの短時間に取引を繰り返す手法との相性がいいです。
スキャルピングを禁止する業者もありますが、cTraderを採用する業者は問題なくスキャルピングが可能です。
日本語に対応している
cTraderは完全日本語対応の取引プラットフォームです。
チャートの表示時間は【UTC＋9】を選択することで、日本語表示が可能です。
MT4ではチャートの時間変更ができないため、より直感的にチャートを確認することができます。
スマホから操作できる
cTraderは、スマホで操作できます。
iPad/iPhoneならiOS版のモバイルアプリ、Android スマートフォン/タブレットならAndroid版のプラットフォームをダウンロードしてください。
スマートフォンから、いつでも簡単にアクセスできる高度な取引アプリとなっています。
経済指標カレンダーやニュースが確認できる
cTraderは、経済指標カレンダーやニュースを簡単に確認できます。
通貨ペアや銘柄、時期ごとに検索が可能で、知りたい最新情報にアクセスしやすいです。
日本時間に設定していれば、日本時間で表示されるので重要な情報も見逃しにくくなります。
MT4やMT5でも情報はチェックできるものの、cTraderの方がより必要な情報にアクセスして取引に活かすことができます。
cTraderのデメリット
cTraderには以下のデメリットがあります。
- 対応業者が限られている
- カスタムインジケーターやEAが少ない
- 操作に慣れるのに時間がかかる
デメリットを把握した上で、cTraderの利用を検討してください。
対応業者が限られている
cTraderは、MT4やMT5に比べると対応業者が限られているのがデメリットです。
対応プラットフォームを確認せずに口座開設してしまうと、cTrader非対応の可能性もあります。
口座開設の前にcTrader対応業者か確認しましょう。
カスタムインジケーターやEAが少ない
cTraderは、対応するカスタムインジケーターやEAが少ないです。
そのため、MT4やMT5よりトレード戦略の幅が狭くなりやすいです。
また自動売買ソフトを自力で制作できるものの、cTraderはネット上に情報が少ないcAlgo言語対応なので専門性が必要になります。
自動売買をメインで行うなら、cTraderは使いにくいかもしれません。
操作に慣れるのに時間がかかる
直感的な操作ができるcTraderですが、より詳細に分析しようとすると操作方法を覚えるのに時間がかかるかもしれません。
主流ツールのMT4やMT5と比べて、ネット上にcTraderの使い方を解説しているコンテンツが少ないのも理由ひとつです。
いきなりリアル口座で取引すると操作方法がわからず、大損する可能性もあります。
cTraderをダウンロード・ログインする方法
cTraderをダウンロード・ログインする方法を解説します。
- 対応業者の口座開設を行う
- cTraderをダウンロードする
- cTraderにログインする
順に見ていきましょう。
対応業者の口座開設を行う
まずはcTrader対応のFX業者の口座開設しましょう。
氏名・メールアドレスなどを申込みフォームに入力することで、約1〜3分で口座開設できます。
cTraderをダウンロードする
口座開設後、マイページから対応するcTraderをダウンロードしてください。
利用するOSに対応するcTraderをダウンロードしましょう。
cTraderはPCだけでなく、スマートフォンの全デバイスに対応しています。
cTraderにログインする
cTraderと開設した口座を紐づけてログインしましょう。
口座開設時に設定したメールアドレス（ログインID）とパスワードを入力すれば、ログイン完了です。
初期設定では英語表記になっているので、メニューから日本語表記に変更するとその後の取引がスムーズにできるでしょう。
ログインが完了すれば、ホーム画面から入金・取引が可能になります。
cTraderが使える海外FX業者
cTraderが使える海外FX業者を解説します。
- AXIORY
- Tradeview
AXIORY
AXIORYでは、スタンダード口座・ゼロ口座・マックス口座・ナノ口座でcTraderが使用できます。
| スタンダード口座 | ナノ口座 | テラ口座 | マックス口座 | ゼロ口座 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 最大レバレッジ | 1,000倍 | 1,000倍 | 1,000倍 | 2,000倍 | 1,000倍 |
| スプレッド （ドル円） | 1.5pips | 0.5pips | 0.5pips | 2.9pips | 0.0pips |
| 取引手数料 （1往復あたり） | ‐ | 6ドル | 6ドル | ‐ | 通貨ペアによって異なる |
| 発注方式 | STP方式 | ECN方式 | ECN方式 | STP方式 | ECN方式 |
| 取引プラットフォーム | MT4 cTrader | MT4 cTrader | MT5 | MT4 cTrader | MT4 MT5 cTrader |
| 両建て | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 |
| ロスカット水準 | 20％ | 20％ | 20％ | 0％ | 0％ |
| ゼロカットシステム | あり | あり | あり | あり | あり |
| デモ口座 | あり | あり | あり | あり | あり |
AXIORYでは、各種デバイスに応じたcTraderを提供しています。
- デスクトップ版（Windows）
- デスクトップ版（Mac）
- モバイル版（Android）
- モバイル版（iOS）
- ウェブ版
実際に取引を行うデバイスに対応するcTraderを公式サイトからダウンロードしてください。
Tradeview
Tradeviewでは、個人口座と法人口座ともにcTraderが使用可能です。
| cTrader口座 | |
|---|---|
| 最大レバレッジ | 400倍 |
| スプレッド （ドル円） | 狭い |
| 取引手数料 （1往復あたり） | 5ドル |
| 発注方式 | ECN方式 |
| 取引プラットフォーム | cTrader |
| 両建て | 可能 |
| ロスカット水準 | 20％ |
| ゼロカットシステム | あり |
1往復あたりの手数料は5ドルで、低コストでスキャルピングができます。
MT4やMT5にはない「複数ポジション同時決済」や「日本時間の表示」を簡単に行えます。
cTraderがおすすめなトレーダー
cTraderの利用がおすすめなのは、スキャルピングやデイトレードメインで取引するトレーダーです。
ECN方式を採用するcTraderは、約定力が高くスリッページがほぼ発生しません。
そのため短時間で複数の取引を繰り返す手法と相性がいいです。
MT4と違って板情報がデフォルトで確認できるので、市場の流動性・注文量をホーム画面で一括で把握できます。
複雑な画面切り替えをせずに直感的に取引できる操作性で、狙い通りの注文が可能です。
cTraderに関するよくある質問
cTraderに関するよくある質問をまとめました。
cTraderのメリットは何ですか？
cTraderのメリットは、MT4やMT5よりも動作スピード・約定スピードが早く、スキャルピングやデイトレードに向いている点です。初期搭載されているインジケーターや時間足も多いので、高度な分析も可能です。
cTraderが向いているトレーダーは？
cTraderは、高速スキャルピングやデイトレードメインで取引したいトレーダーに向いています。
cTraderの板情報の見方は？
cTraderは、中心に価格、その左右に売り注文量（オファー）と買い注文量（ビッド）が価格ごとに表示されます。その上で指定した取引数量に対する推定約定価格を表示できるVWAP DoM、市場流動性を確認できるStandard DoM、ワンクリックで指値注文ができるPrice DoMの3種類の表示形式に変更が可能です。
cTraderの言語を日本語にするには？
「一般」タブから「言語」をクリックして「日本語」を選択すれば、変更できます。
cTraderで日本時間を表示するにはどうしたらいいですか？
タイムゾーンは初期設定で「UTC＋0」になっています。画面右下の現在時刻をクリックし「UTC＋9」に変更すると日本時間になります。
cTraderの使い方は？
cTraderを使うにあたって、まずは表示を日本語に設定しましょう。その後、取引を行う銘柄や通貨ペアをリストにして一覧で表示できるウォッチリストを作成してください。銘柄や通貨ペアの動向をリアルタイムで確認でき、最善のタイミングで注文・決済が可能です。ワンクリックで分割だけでなく一括でも注文できます。
【まとめ】cTraderは使いにくい？メリット・デメリット
cTraderは、ネット上に詳細な情報が少ないため使いにくいと言われています。
しかし実際はシンプルな操作性でワンクリック注文ができたり、リオクートのない高速約定が可能な高機能プラットフォームです。
ただデメリットとして、対応業者が少ないので利用する業者が限られます。
他にも自動売買メインのトレーダーには向いていません。
高頻度で取引を行うスキャルピングトレーダー、デイトレーダーの方にはおすすめのプラットフォームです。
